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私の菜根譚 稚拙の味わい

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   料亭の料理は、漁師の手料理の味わいに及ばず、ましてやおふくろの味などとはほど遠い。
   ホテルの接待は、民宿のおばちゃんの笑顔に及ばず、ましてや我が孫のもみじ手には遠く及ばず。

{原文}
   文以拙進、道以拙成、一拙字有無限意味。
   如桃源犬吠、桑間鶏鳴、何等淳寵。
   至於寒潭之月、古木之鴉、工巧中便覚有衰颯気象矣。
                               (菜根譚 後94)
{訳}
   文章は稚拙ならば上達が早く、人の道は遅拙な方が早くものに成る。拙の一字には無限の意味がある。
   例えば{桃花源記}の「桃の花が咲く里には犬が鳴き、桑畑の中では鶏が鳴く」という文章は、なんとすなおで味わいのあることであろうか。
   それにひきかえ、「寒々とした深い淵に映る月影、枯れ木にとまった鴉」など巧みな技を駆使しても、却って覇気の無い衰えた風情になる。

{外見に惑わされるな}
   美しき花によき実はなきものぞ、花を思わず実の人となれ。
   でもね「人は見ためが9割」がベストセラーとか。でもね、不思議やけど、やっぱり中味が大事だと読めるんだ!これが。

写真は我が玄関先のささやかなクリスマス。
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テーマ : ひとりごと - ジャンル : 日記