窓の月を取り残した泥棒

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  天気が悪く寒いので部屋で「良寛禅師奇話」を読み遊ぶ。その45段にこんなのがある……。

  「盗アリ、国上ノ草庵ニ入ル。物ニ盗ミ去ルヘキナシ。師ノ臥蓐ヲ引キテ、密ニ奪ントス。師寝テ不知モノノ如クシ、自ラ身ヲ転シ、其ヒクニマカセ盗ミ去ラシム」。

  盗賊が吾が国上山の草庵に押し入った。が、盗むような目ぼしい物がない。で、賊は仕方なく良寛さんが寝ていた敷布団を引いて奪おうとした。良寛さんは寝たふりをして寝がえりを打ち、盗みやすくしてあげた。

  良寛さんは泥棒の意図を察知しての暖かい気配りであった。なお、この時作った俳句もあり……、

  「盗人に取り残されし窓の月」(句72)

  泥棒は窓に浩々と輝く月を取り残していったなぁ…。と、なんとも優雅なもんだ!
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テーマ : ひとりごと - ジャンル : その他

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